システム部再構築案

2011.12.24

A社入社後の数カ月間、表向きはシステム部の新メンバーということで業務をこなしてきたEさんは、実際はX氏の監視役として、システム部内の問題点を社長以下経営陣に指摘し、部門の再構築の機会を虎視沈々と狙っていた。もともとのミッションを忠実にこなしていたので、その点ストレスはないものの、旧来のシステム部の中ではやはり「異端」である。特にX氏から見れば、疎ましいことこの上ない。メンバー間にもX氏の意向もあってかEさんを敬遠するムードがあり、部内でのEさんにとっては、息苦しい日々が続いた。

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そんな中、社長とEさんのクーデター計画は着々と進み、年末の取締役会で緊急動議をかけ、急濾、システム部門の改変を提議することになった。起案者はEさん。もちろんX氏は知るよしもない。そして取締役会当日、Eさんから提案された「システム部再構築案」が、呆然とするX氏を尻目に可決され、X氏は別部門へと異動することになった。実質的な左遷である。X氏の後がまには、当然Eさんが座ることで、丁承された。その夜、Eさんは初めて他のシステム部のメンバーから「飲みに行こう」と誘われた。「調子いい、と思われるかもしれませんが、私たちもXさんのやり方には疑問を持っていたんです。ただ、力のある人だったんで誰も言い出せなくて……〈今回の件では本当にEさんに感謝してます」苦笑混じりで誘いを受けたEさん、A社に入社して初めて腹を割って話が出来る環境に身を置いた。その夜は遅くまで痛飲し、システム部門の未来について建設的に語り合ったという。今からちょうど一年前の、クリスマスイブのことである。





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